Short essay about パピチャ 未来へのランウェイ

今回鑑賞した映画は、「パピチャ 未来へのランウェイ」です。

主演はリナ・クードリ監督はムニア・メドゥールです。

舞台はアフリカ北部の国、アルジェリアの首都アルジェ。

映画の冒頭で事実を元にしたストーリーであることが告げられます。

 

ファッションデザイナーを夢見る一人の女子学生。

こっそりと寮を抜け出し、友人と共に夜のタクシーに乗り込みます。

ナイトクラブのトイレで待つ客にドレスを販売するために。

 

国民の99%がイスラム教を信仰するアルジェリア

内戦当時の様子、女性の地位、自由、権利が脅かされる日常が描かれます。

抑圧、暴力の連鎖、積み重なる犠牲、閉塞感、自分のことで精一杯の空気感。

「わかりあう気が無いのなら話すな」

車内で言い争いを始めた男女を仲裁するシーンの台詞が力強く響きます。

互いの言い分を押し付けるのではなく分かりあうこと。

発散させることのみに終始せず、収束させることが導く希望。

すれ違う教義への解釈も、制限される自由も、強要される従順さも、ありのままを描く。

祖国であるからこそ無関心ではいられないという強い思いが感じられる映画でした。

 

最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。