Short essay about パリの調香師 しあわせの香りを探して

今回鑑賞した映画は、「パリの調香師 しあわせの香りを探して」です。

主演はエマニュエル・ドゥヴォス、監督はグレゴリー・マーニュ。

キャッチコピーは「人生を豊かにする調合は、一つじゃない」

 

物語の舞台はフランスの首都、パリ。

香水業界で天才との喝采を浴びていた女性調香師は嗅覚障害を煩い、深く挫折。

治療で嗅覚を取り戻し仕事に復帰しますが、かつての華やかなキャリアとは縁遠い

地味な調香の仕事で身を立てています。

 

物語は、移動を伴う調香の仕事のために、運転手として雇った男性との出会い、

調香師に訪れる心の変化と転機、初めは傲慢な主人に仕える家来の関係だった二人が、

いつしか率直に考えや意見を交わす仕事上のパートナーとなっていく様子を描きます。

 

 

2019年4月、ノートルダム大聖堂の火災に大勢が涙する姿は、世界に影響を及ぼす

文化大国フランス国民の文化や芸術に向き合う姿勢として深く印象に残りました。

 

作品を通じて表現される芸術への造詣、香りという特殊な価値を創出するプロフェッ

ショナルな職業への敬意と賞賛には、個の情熱が尊重される社会、誰もが抱える弱さ

に寄り添う社会の一員としての誇り、大聖堂の火災に涙する人々の姿に重なる品格の

ようなものが感じられる気がしました。

 

最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。