Short essay about ペトラは静かに対峙する

今回鑑賞した映画は、「ペトラは静かに対峙する」です。

主演はバルバラ・レニー、監督はハイメ・ロサレスです。

舞台はスペイン北東部のカタルーニャ州。美しい風景に目を奪われます。

母と共に二人で人生を歩んできた画家のペトラは、母の看病の折、

これまで母の口からは語られることのなかった父親について知ることになります。

 

時間軸を入れ替えながら二人の芸術家を見つめる物語は進みます。

非情や死。扱われるテーマには深刻さが漂います。

 

我慢や赦しには一般には限界があるとみなされているのではないでしょうか。

どう折り合いをつけるか、どうすれば赦すことができるのか。

事の大小によるかもしれませんが、我慢や赦しの経験の多くは、

人との触れ合いや情緒的なつながりと重なります。

どちらも、生まれ持った個性のみに依存するものでは無く、成長の過程で変容し、

その時々の心のバランスが反映される繊細な感情から生まれる決断のように感じます。

愛情、真実、何がきっかけとなるかも一様ではなく、時に論理的でも合理的でもない。

ただ受け容れる、そんな赦しや我慢もあるのかもしれません。

赦しについて色々考えるきっかけにもなった映画でした。

 

最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。