Short essay about おと・な・り

今回鑑賞した映画は、「おと・な・り」です。

主演は麻生久美子岡田准一監督は 熊澤尚人です。

花屋の店員として働きながらフラワーデザイナーと仏語の勉強に励む女性。

人気モデルの写真集撮影をきっかけにカメラマンとして期待を集める男性。

共に30歳の二人は東京の古いアパートで薄い壁を挟んで暮らす隣どうし。

 

壁を通して伝わる生活音。コーヒー豆を挽くグラインダーの音。生花の茎を切る鋏の音。

部屋で女性が口ずさむ、はっぴいえんどの風をあつめて。

 

物語では人生における、焦り、幻想、憧れ、繋がりがたおやかに描かれます。

写真にも花にも、心を奪われるものには最も美しい瞬間が凝縮されているに違いありません。

幸運の女神には前髪しかないと喩えられますが、要はチャンスは一瞬。

 

ところでこの映画、実はちょっと怖い映画なのでは。

 

最後までお読みいただき、どうもありがとうございました。